たつこ像
伝説の美女・辰子姫が棲む、日本一深く神秘的な湖
角館から車で30分ほど、コバルトブルーの水をたたえる「田沢湖」は、周囲約20km、水深423.4mの日本一の深さを誇り、県内随一の景勝地。湖のほとりには黄金の「たつこ像」がまばゆいばかりの姿を見せています。
「たつこ像」のモチーフになったのは田沢湖に伝わる辰子姫伝説です。かつてこの地に美しい辰子という娘がいました。辰子は永遠の美を願って大蔵観音に百日百夜の願をかけ、神様のお告げのとおり湧水を飲んだところ大きな龍に変化。龍になった辰子は田沢湖の主となり、湖の底深く沈んだといわれています。
湖の南西、潟尻にたたずむ「漢槎宮(かんさぐう)」は、流れ着いた浮木を祀っていることから「浮木神社」ともよばれています。
県内にある八郎潟の龍神・八郎太郎は毎年秋に田沢湖を訪れ、冬の間を辰子姫と一緒に過ごすのだそうです。厳寒の冬の間、田沢湖が凍らないのはそのため。ロマンチックな伝説にちなんで、浮木神社は縁結びスポットとしても人気なんです。
小さな宮ではお守りやおみくじを授与しています。辰子姫と八郎太郎の壮大な伝説に想いをめぐらせ、良縁や恋の成就を祈願しましょう。
たつこ像(たつこぞう)
住所:秋田県仙北市西木町西明寺潟尻
電話:0187-43-2111(仙北市田沢湖観光情報センター「フォレイク」)
時間:見学自由
御座石神社
辰子姫の伝説が生まれたのはここから、湖畔に佇む由緒ある神社
湖畔のドライブルートを走り、北岸に鎮座する御座石神社へ。ここは田沢湖の主・辰子姫を祀り、美貌成就のご利益があることで知られています。付近には辰子が飲んで龍になった「潟頭の霊泉」や、辰子が姿を写した「鏡石」が見られます。
境内では「水占いみくじ」ができるんです。おみくじ(初穂料200円)を水にひたすと「商売」「学問」「病気」の項目に神様からの言葉がうっすらと浮かび上がります。
社務所で見つけたのは小さな鏡が付いた「美貌成就守」1000円。辰子姫の永遠の美にあやかって、身も心も美しくなりますように..。
湖のほとりには赤い大鳥居が立ち、フォトスポットになっています。かつて秋田藩主が田沢湖遊覧の際、湖畔の平な岩に腰をかけて休んだことから名付けられたという「御座石神社」。水辺の神聖な空気に包まれていると、心身ともにデトックスできそうな気がします。
田沢湖は天気によってコバルトブルーや瑠璃色に水色を変え、湖底まで見えそうな透明感です。
御座石神社(ござのいしじんじゃ)
住所:秋田県仙北市西木町桧木内相内
電話:0187-48-2630
時間:9時〜16時30分(冬期間の授与所は、土・日曜、祝日の10時〜15時のみ開所)
田沢湖ハーブガーデン ハートハーブ
清々しい香りに包まれて、ハーブの体験とグルメを楽しむ♪
田沢湖の北岸、潟前に広がるハーブガーデン。四季折々の花やハーブが育つ庭園と、ハーブ苗やガーデニンググッズが揃うショップ、ハーブを使った体験教室など、ハーブを五感で楽しめるスポットです。
ショップの一角ではハーブやアロマオイルを使った「ハーバリウム」、「香りの安眠枕」、「ルームフレッシュナー」の体験教室を開催しています。
「ハーバリウム」はドライフラワーとシリコンオイルを使用した植物標本。どんなデザインにしたいのかを考えて、透明のグラスの中にドライハーブを入れていきましょう。ハーバリウム体験は1980円、所要30分。
繊細なドライハーブはピンセットで扱います。背の高いものを入れたら隙間に小さな花を入れ、花材が浮き上がらないように調節します。
最後にオイルを投入。瓶の内側を伝うようにゆっくり注ぎ、ハーブが浮き上がらないように注意して…、最後に蓋をして完成!
花の彩りや姿を瓶の中に封じ込め、長く飾って楽しめるのが特徴です。部屋のインテリアやギフトにもいいですね♪
温室「シーズ」では彩り豊かな四季の花やハーブ苗を販売していました。
自然の地形を生かした庭園は、季節ごとのハーブや花々で彩られています。
地元の旬の食材をたっぷり使用した田沢湖グルメ
ランチは田沢湖を眺めるレストラン「サラート」でいただきます。八幡平ポークのカツカレー(スープ&サラダ付き)1540円は、秋田県のブランド肉八幡平ポークのサクサクのトンカツが美味♪
こちらは野菜やエビの天ぷらで駒ヶ岳を表現した「田沢湖駒ヶ岳天丼」1210円。19種類のハーブを好きなブレンドで楽しめる「ハーブティーバー」660円は、おかわり自由でお得です。
緑の木々がさわやかなガーデンを眺めながらランチタイム。庭園の向こうには田沢湖が広がります。
ショップではアロマグッズやセンスのよい秋田みやげがずらり。ラベンダー、カモマイル、ティートゥリーなど6種類が揃う石鹸「アロマデュウ」1個132円。ボディーソープやバスソルトも揃い、ハーブの香りに包まれて、バスタイムが楽しくなることうけあいです。
田沢湖ハーブガーデン ハートハーブ(たざわこはーぶがーでん はーとはーぶ)
住所:秋田県仙北市田沢湖田沢潟前78
電話:0187-43-2424
料金:入園無料(体験料は別途)
時間:10時〜16時(土・日曜、祝日は10時〜17時)
休み:水曜(11月中旬〜4月上旬ごろまで冬期営業のため、土・日曜、祝日のみ営業。詳細は要問い合わせ)
山のはちみつ屋
甘くて美容にもいい♪国産はちみつを使ったハニースイーツ
昭和52年に開業し、田沢湖湖畔近くに店を構える「山のはちみつ屋」。ドーム型の建物の中では自社製品や世界のはちみつ、ジャム、健康食品など幅広い商品を販売しています。
大人気の「はちみつソフト」400円はアカシヤハチミツ入り。通常のトッピングはチョコのみつばち1匹ですが、サイコロを振って“8の目“が出たら「みつばち大群ソフト」をゲットできます♪
店内に並ぶのは養蜂歴52年の店主が厳選したはちみつ。地元秋田県をはじめ、豊かな自然環境で採れたバラエティ豊かなはちみつは試食してから購入できます。
はちみつはビタミン、ミネラル、アミノ酸など190種類もの成分を含み、健康は美肌にもいい最強のスーパーフード。
どれを買うか迷ったら「純粋はちみつあかしや」300g2362円(左)がおすすめ。ボトル入りで使いやすく、クセや酸味がなくやさしい甘さ。「国産50g3本セット」1522円(右)はアカシヤ、国産トチ、里山の百花蜜の3種類を食べ比べできます。
「はちみつフルーツ酢」の試飲コーナーもありました。「はちみつ」「お酢」「フルーツ果汁」の3つが一体となり、疲労回復やアンチエイジングにも役立ちます。「はちみつドラゴンフルーツ酢」といった珍しいフレーバーも。
巣はちみつを味わえる豪華な「開運巣みつソフト」
店内には撮影スポットがあり、スイーツと一緒に映え写真が撮れるんです。「開運巣みつソフト」800円はなんと「巣みつ」をトッピング。金運や健康運アップを願っていただきましょう♪
店の前には赤いロンドンバス「みっちぃ号」が停車し、無料の休憩所になっています。
車内にはカウンター席やソファがあり、商品の飲食も可能です。
メルヘンチックなお店の前ではキャラクターの「みっちぃ」が待っています。敷地内には「ピザ工房」があり、秋田駒ケ岳を眺めながら石窯焼きのピザも食べられますよ。
山のはちみつ屋(やまのはちみつや)
住所:秋田県仙北市田沢湖生保内石神163-3
電話:0120-038-318
時間:9時〜17時
休み:無休(年末年始のみ休み)
ホテルフォルクローロ角館
いつでも乗車した気分に♪「E6系こまち」のコンセプトルーム
JR角館駅から徒歩1分、駅前広場に面し角館の町並みに溶け込むようにたたずむ和風の建物。この宿には秋田新幹線をコンセプトにした「E6系こまちルーム」があるんです。
室内には実際に使用されていたE6系こまちのシートがあるので、いつでも乗車している気分に浸れます。ベッドやインテリアも赤と白のこまちデザイン。
明るく清潔感のあるバスルーム。壁にもさりげなくE6系こまちのデザインが見られます。
アメニティ巾着袋やルームキー、ボトルウォーターもこまち仕様。すべて持ち帰りできるのが嬉しいですね。窓の外には行き交う列車を眺め、本物の「E6系こまち」を眺めることも。
デラックスツインルームは24㎡という広々とした空間で最大4名まで宿泊が可能。モダンなデザインの空間に、シモンズ社製ベッドを備えています。
朝食では老舗・安藤醸造元の味噌やいぶりがっこも
宿泊客にはもれなく無料の朝食が付いています。朝食会場は館内に併設する「お食事処 茶房 さくら小町」。和洋の惣菜や卵料理、サラダなどバラエティに富んだメニューをビュッフェ形式でいただきます。
あきたこまちの炊き立てご飯、安藤醸造元の味噌を使った味噌汁、秋田名産のいぶりがっこもありました。山菜や納豆も一緒に添えれば和定食のような朝ごはんに。
炊き込みご飯のおにぎりも手軽に食べられると好評。
「いぶりがっこ」は秋田を代表する郷土料理の一つ。豪雪地帯の秋田では収穫した大根を屋外に干すことができないため、囲炉裏火の熱と煙で干して乾燥させていました。普通のたくあんと違い、燻した香りとパリッとした食感が特徴。ご飯の最高のお供です。
フロントではかわいい秋田犬マサオ(ぬいぐるみ)がお出迎え。チェックインチェックアウトはこちらで。
ロビーのみやげコーナーで販売している「E6系こまち」のキーホルダー693円とマスキングテープ357円。宿泊の記念にいかがですか?
角館・武家屋敷の玄関口にあり、武家屋敷通りまでは徒歩15分ほど。角館観光をはじめ、田沢湖や乳頭温泉郷へ。また、角館駅から鷹巣駅まで結ぶ秋田内陸縦貫鉄道に乗り「日本の原風景」と称される里山の景色を見に行く旅の拠点にも便利です。
ホテルフォルクローロ角館(ほてるふぉるくろーろかくのだて)
住所:秋田県仙北市角館町中菅沢14
電話:0187-53-2070
チェックイン:15時
チェックアウト:11時
料金:公式サイトよりご確認ください
和のゐ角館
江戸〜大正時代の蔵に泊まり日本が誇る文化と暮らしを体験
江戸時代に佐竹北家の城下町として盛えた角館には、今も数多くの武家屋敷が残り、その情緒あふれる美しい風景から「みちのくの小京都」と称されるほど。田町武家屋敷通りにある「和のゐ」は、築100年以上の歴史ある蔵に宿泊できる贅沢な宿です。
田町武家屋敷通りにある「西宮家」のご先祖は佐竹氏家臣であり、高名な武士だったそうです。西宮家の「武士蔵」「ガッコ蔵」、離れにある「反物蔵」をリノベーションして宿泊施設として再生し、蔵1棟を貸し切りで利用できます。
昔ながらの柱や梁をそのまま生かした「武士蔵」のベッドルーム。枕元には扁額と刀が飾られ、武家の質実剛健の暮らしを体感。
リビングルーム中央には囲炉裏があり、陣幕や甲冑も飾られています。部屋にはコーヒーや日本茶、ミネラルウォーターを用意し、アメニティも充実しているので機能性も抜群です。
角館や秋田の恵みを詰め込んだお弁当スタイルの朝食
翌朝はお弁当スタイルの朝食を蔵まで届けてもらえます。
「善五郎豆腐のぎばさ乗せ」、「数の子の秀よし粕漬け」、「目抜きの柚庵焼き」など、旬の素材を色とりどりの小鉢に盛り付けた朝食(写真は一例です)。あきたこまちのご飯、安藤醸造の味噌仕立てと一緒にいただきます。樺細工の器に盛り付けられているのも素敵です。
漬物樽をモチーフにした浴槽を備える「ガッコ蔵」、美しい着物や反物がテーマの「反物蔵」と、3つの蔵それぞれに趣が異なります。博物館のような歴史的建造物に泊まり、秋田で育まれた文化を体感しましょう。
和のゐ角館(わのいかくのだて)
住所:秋田県仙北市角館町
電話:0187-53-2774(ホテルフォルクローロ角館)
チェックイン:15時
チェックアウト:11時
料金:公式サイトよりご確認ください
*和のゐへはホテルフォルクローロ角館でチェックインし、送迎車または自家用車、徒歩で移動します。
鈴木酒造店
日本酒好きにおすすめ!『秀よし』の酒蔵で見学と利酒を楽しむ
元禄2年(1689)創業、『秀よし』の銘柄で有名な「鈴木酒造」にやってきました。江戸時代には佐竹藩御用達だったという老舗で、佐竹公から「秀でて良し」と認められたことから名付けられたそうです。「酒蔵観光」では、歴史ある酒造りの現場を見学できます。
笑顔で迎えてくれたのは代表の鈴木松右衛門さん。足元にあるのは深さ160㎝もある巨大な和釜。昔からお米を蒸すためのもので、今も現役で使われているそうです。
歴史を感じる「火要鎮(ひのようじん)」の看板と、その隣には醸造の神様「松尾神社」の木札が。
貯蔵庫には大きなタンクが並んでいます。
併設する「文庫蔵」には鈴木家所蔵品を展示し、酒蔵伝記や古美術を見ることができます。「黒塗角頭兜(くろぬりかくとうかぶと)」は織田信長から豊臣秀吉に贈られたものを、後に佐竹家が拝領した貴重な一品です。
いろいろな料理と楽しみたい至福の一杯
見学の後はショップへ移動。秋田の酒造好適米「百田」と「一穂積」から造られた純米大吟醸など、その時期、旬の日本酒を飲み比べできます。気に入ったお酒はぜひおみやげに。
歴史とともに培われた華やかな香りとふくよかな味わいを楽しんで。
地元に詳しいホテルスタッフもひと口飲むたびに「おいしい!」と地酒のおいしさを再確認。
屋外には美しい庭園が広がり、小川には鯉が悠々と泳いでいました。
正面玄関の右側に流れ落ちる「仕込み水」は、その名の通りお酒の仕込みに使われる水。奥羽山脈の伏流水で地下45mから組み上げているそうです。
手軽に飲めるワンカップを見つけました。秀よしの「花見缶」286円(左)は美しい桜の花のパッケージに入った特別純米酒。「花火缶」253円(右)は本醸造酒で付属のQRコードを読み込むと「大曲の全国花火競技会」のハイライトと「秀よし酒蔵」の紹介動画を見ることができます。
鈴木酒造店(すずきしゅぞうてん)
住所:秋田県大仙市長野二日町9
電話:0187-56-2121
料金:酒蔵観光は500円(要予約)
時間:9時〜12時、13時〜16時(酒蔵観光は11時、14時スタート。10月15日〜3月末は13時、14時)
休み:臨時休業あり
安藤醸造本店
天然醸造の歴史を紡ぐ東北最古の蔵座敷へ
角館の中央には「火除け」とよばれる広場があり、かつてその北側は武士が暮らす「内町(うちまち)」、南側が商人が暮らす「外町(とまち)」に区分けされていました。外町にある「安藤醸造本店」は、嘉永6年(1853)創業の味噌・醤油の醸造元。明治時代中期に建造されたレンガ造りの蔵座敷は東北地方最古のものだそうです。
黒板塀に囲まれた歴史ある建物。入口の隣には「仕込水」を飲めるスポットがありました。
こちらが創業以来、味噌や醤油の醸造に使われている安藤家の井戸水。誰でも自由に喉を潤すことができます。
試食すると欲しくなる、まろやかで味わい深い発酵食品
店内では“天然醸造”にこだわり、杜氏が昔ながらの製法で作り上げた味噌や醤油を販売しています。お試しサイズのものや詰め合わせはおみやげに喜ばれそう。
一番人気の「しろだし」896円(右)はカツオや昆布だしのほか、岩魚のしょっつるが入ったまろやかなだし。
「醤油ミニセット」1188円(左)は二度仕込みを行った「家伝醤油」と、発酵熟成した醤油を搾ったまま瓶詰めした「生醤油」のセットです。
しろだしや漬物などの商品は試食もできるので、味見してから買うのもいいですね。
蔵座敷は無料で公開しています。平福穂庵の弟子、西宮礼和が描いた襖絵は必見です。
ショップでは味噌や醤油を使ったスイーツも販売していました。購入した「みそマカロン」を旅のおともに。
きりたんぽっぽい「みそマカロン」432円は安藤醸造の「特上つぶみそ」を使用し、地元の高校生とパティスリーが開発したもの。味噌の風味を感じるスティックタイプのマカロンです。
安藤醸造本店(あんどうじょうぞうほんてん)
住所:秋田県仙北市角館町下新町27
電話:0187-53-2008
時間:8時30分〜17時
休み:無休
REGAL RITZ
角館で唯一のモンブラン専門店で、通年味わえる栗スイーツを
築120年以上の糀蔵をリノベーションした「REGAL RITZ」は、地元の西明寺栗をはじめ、和栗、洋栗などさまざまな栗を使ったモンブランスイーツの専門店。一番のおすすめは写真の「絞り立てモンブラン」890円です。
注文を受けてから目の前でモンブランペーストを絞って仕上げてくれます。きめ細やかなモンブランが絹糸のよう。季節によっては地元「西明寺栗」の渋皮煮を使った「贅沢モンブラン」1200円も味わえます。
ふわっと溶ける軽い口あたりと栗の甘みを楽しんで。
「モンブランソフト」480円。マロンクリームをソフトクリームに混ぜ込み、ミルクとマロンが調和した濃厚な味わいがたまりません。
重厚な門の奥に広がるスタイリッシュな空間でお買い物。ショーケースには持ち帰り用の商品も並んでいました。
おみやげに人気の「焼きモンブラン」1個240円。自慢のマロンクリームをひとつひとつ手作業で生地の上に絞り、オーブンで焼き上げた一品。しっとりとした生地となめらかなクリームが一体となり、モンブランケーキのような食感です。
安藤醸造本店の並びに立つ風格ある建物。角館横町には姉妹店の「あきたプリン亭」もあるので、角館スイーツをハシゴするのもいいですね。
REGAL RITZ(レガール リッツ)
住所:秋田県仙北市角館町下新町34
電話:0187-49-8285
時間:10時〜17時
休み:年末年始のみ
角館外町史料館たてつ
モダンなアンティーク着物に身を包み、武家屋敷をそぞろ歩き
明治33年に建てられた商家を一般公開し、代々伝わる生活用品や所蔵品を見学できるスポット。お座敷では着付け体験ができるほか、みやげ処の「角館桜皮細工センター本店」で買い物も楽しめます。写真はみやげ処の人気商品「男鹿のさくら塩」410円。海水から造った塩に桜葉の香りがついた雅な一品です。
武家屋敷の街並みに溶け込む「角館桜皮細工センター本店」。
天然木をふんだんに使用した店内では、伝統工芸品からリーズナブルな雑貨まで幅広い品揃え。角館の枝垂れ桜にちなんだかわいらしい商品も並んでいます。
玄関や窓辺に置くと桜の香りに包まれる「サクラガーデン」(左、品切れの場合あり)。「ハンドクリーム」880円(右)は角館観光協会と資生堂製が開発したオリジナル商品で、さらっとベタつかず、角館枝垂れ桜の香りが心地よいハンドクリームです。
明治のお屋敷でレトロモダンなアンティーク着物を纏う
みやげ処の奥に併設する「角館外町史料館たてつ」へ。江戸時代に建てられた蔵座敷や明治時代の邸宅を見学でき、アンティーク着物の着付け体験も行っています。色とりどりの着物と帯を前にワクワクがとまりません。
気に入った色柄の着物を選んで着付けをしてもらいます。小物や草履、カジュアルなヘアセットまでトータルにコーディネートしてくれるから安心です。
着付けは1名所要30分ほど。浴衣や花嫁衣装、男性用着物の着付け・レンタルもしています。枝垂れ桜や紅葉が美しい武家屋敷の街並みを、和装でゆったりと散歩してみましょう。
角館外町史料館たてつ家(かくのだてとまちしりょうかんたてつけ)
住所:秋田県仙北市角館町中町25
電話:0187-53-2639
料金:要問合せ
時間:10時〜17時
休み:無休
きもの旅 しゃなり(きものたび しゃなり)
電話:0187-63-6751
料金:着付け、レンタル料金5000円(着物、帯、小物含む)、要予約
時間:10時〜17時
休み:無休
あきた角館西宮家
蔵をリノベしたノスタルジックなレストラン&ショップ
「西宮家」は佐竹本家の家臣であり、明治時代には角館町長を務めたという家柄。明治時代後期から大正時代に建てられた5つの蔵と母屋が残り、西宮家の栄華を今に伝えています。
敷地内にある母屋をはじめ、北蔵、米蔵、文庫蔵、前蔵(武士蔵)、ガッコ蔵という5つの蔵をリノベーションし、母屋は甘味処、北蔵はレストラン、米蔵はショップとして再生。前蔵(武士蔵)とガッコ蔵は「和のゐ」の宿泊棟になっています。
「れすとらん北蔵」では角館産の低農薬米と新鮮野菜を用いたオリジナルメニューを提供しています。人気の「お狩場焼」1400円は鶏肉と季節野菜を香ばしい山椒味噌で焼き上げたもので、サラダ、ライス、味噌汁付き。
「稲庭うどん」1100円はツルツルとなめらかなのど越しがたまりません。冷たいうどん、温かいうどんから選べます。
大正8年に建設された蔵は天井が高く意外に開放感があります。店内にはテラス席があり、庭園を眺めながら食事もできますよ。
窓辺に下がるアイアン製の飾りがおしゃれ。
手作りの逸品が揃うショップの「米蔵」
明治43年建築の「米蔵」は2つのフロアに分かれ、年代物の箪笥を利用して器や小物、古布を使った雑貨を展示販売しています。
シックな藍染や古布を使った衣服や雑貨は、すべて職人さんが作った一点ものばかり。
十二支をモチーフにした「土鈴」1320円は、縁起物として、毎年ひとつずつ揃えたくなるキュートなアイテムです。作り手の愛情や温もりを感じられる工芸品や雑貨たち。普段の生活をきっと豊かにしてくれます。
あきた角館西宮家(あきたかくのだてにしのみやけ)
住所:秋田県仙北市角館町田町上丁11-1
電話:0187-52-2438
時間:10時〜17時
休み:不定休
武家屋敷「石黒家」
角館で最古の武家屋敷に上がり、当時の暮らしを体感
角館の北側に広がる内町には現在も6軒の武家屋敷が残り、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。メインストリートの「武家屋敷通り」には黒板塀が連なり、春には400本もの枝垂れ桜が咲き、華やかな景色に変貌します。
武家屋敷通りの北端に位置する「石黒家」は、佐竹北家の勘定役を務めたという家柄。角館に現存する屋敷のなかでは最古のもので、正玄関と脇玄関という二つの玄関をもつ上級武士ならではの建築様式を見ることができます。
母屋には現在も石黒家直系の子孫家族が住んでいて、家屋の一部分を一般公開しています。見学の際はガイドの方が付いて解説してくれますが、今回は13代目当主の石黒直伸さんが案内してくれました。
角館の武家屋敷のなかでも、母屋に上がって見学できるのはここだけ。まだ現役で使われているという茶の間、書斎、取次の間など、武家の風習や屋敷の特徴を聞きながらめぐります。
客間からは苔を水に見立て、築山や石を配した庭園を眺望できます。樹齢300年のモミの巨木は石黒家のシンボル。
屋敷のそこかしこに施された細やかな意匠にも注目!
欄間に見られるのは欅の一枚板に施された亀の透かし彫り。
自然光に照らされると壁や襖に亀の姿を映し出します。昔は蝋燭や行灯の光の加減によって亀の姿が揺れ、風情を楽しんでいたそうですよ。
母屋に隣接する蔵では代々遺されてきた武具甲冑や、生活用具などを展示しています。角館出身の小田野直武の資料もあり、「解体新書」初版本の写しは必見です。
武家屋敷「石黒家」(ぶけやしき「いしぐろけ」)
住所:秋田県仙北市角館町表町下丁1
電話:0187-55-1496
料金:入館500円
時間:9時〜17時(12月〜3月は9時〜16時)
休み:無休
ホテルフォルクローロ角館
レストランスタッフ
JR東日本ホテルズ
事務局スタッフ
ホテルフォルクローロ角館/和のゐ 角館
【ホテルフォルクローロ角館】
武家屋敷の街並みが見事な、みちのくの小京都角館の玄関口に佇むホテル。
⚫︎ホテルフォルクローロ角館
【和のゐ 角館】
古き良き日本の文化と触れ合いながら、日常から解き放たれ、真の豊かさを体感。歴史が息づく町並みや暮らしを未来へ繋げ、地域の新たな価値を創出するために。築100年を超える日本家屋をはじめ、歴史ある建築物を再生し、新たな息吹を注ぎ込んだ滞在型のホテルです。
⚫︎和のゐ 角館
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※本掲載データは、2024年9月現在のものです。掲載後料金、営業時間、定休日、メニュー等営業内容が変更になることや、臨時休業で利用できない場合があります。また、各種データを含めた掲載内容の正確性には万全を期しておりますが、お出かけの際には電話等で事前に確認・予約されることをお勧めいたします。なお、当サイトに掲載された内容による損害等は、弊社では補償いたしかねますので、予めご了承くださいますようお願いいたします。
※掲載料金は、原則として取材時点で確認した消費税込みの料金です。店内飲食・テイクアウトの扱いがあるものについては原則、記事内容に沿って表記しています。各種料金は変更されることがありますので、ご利用の際はご注意ください。
※定休日は、各掲載施設店舗からの指定があった場合を除いて、原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウイーク・臨時休業を省略しています。
※掲載の利用時間は、特記以外原則として開店(館)~閉店(館)時間です。ラストオーダーや入店(館)時間は通常閉店(館)時刻の30分~1時間前ですのでご注意ください。
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