環境活動への取り組み

これまでLED化・設備のインバーター化・BEMSを活用した運用改善等によるエネルギー削減、中水利用や節水コマ・節水型シャワーヘッドの採用等による節水、生ごみのメタン可リサイクル等による廃棄物削減やバイオマス製品の採用等によるワンウェイプラスチック削減などに取り組んで参りました。
これまでの取り組みに加え、様々な環境負荷軽減活動を行いながら脱炭素社会・資源循環社会の実現を目指していきます。


  1. 東京ステーションホテルのSDGs「持続可能な世界」を実現する取り組み
  2. 客室の歯ブラシを環境に配慮した製品に順次取り換えています
  3. ベッドリネン交換不要意思カードを宮崎県産杉による木製へ切替え
  4. プレゼンテーションメニュー用紙にバナナペーパーを採用
  5. 「CO₂ゼロSTAY」全室に導入
  6. アメニティステーションの導入
  7. 客室バスアメニティにポンプ式詰替えボトルを採用
  8. 使用済み石鹸をリサイクルして衛生環境向上へ貢献
  9. プラスチック製ストローの使用中止、素材変更
  10. 直営ベーカリーショップのレジ袋をバイオマス30%レジ袋に切替え
  11. 製氷機用プラスチックカップを紙製カップに切替え
  12. 特定プラスチック使用製品8品目を代替素材に切替え、又は廃止
  13. 食品廃棄物処理をメタン化リサイクルに切替え
  14. 節水や水の再利用等の取り組み
  15. BEMSの導入
  16. LED化の推進
  17. JR自営電力の採用
  18. 脱炭素社会実現への取り組み
  19. 資源循環社会実現への取り組み

東京ステーションホテルのSDGs「持続可能な世界」を実現する取り組み

東京ステーションホテルは、ご宿泊時に生じるCO₂排出を実質ゼロにする「CO₂ゼロSTAY」をはじめ、「プラスチック蓋水平リサイクル」など、SDGs の17 のゴールに向けて積極的に課題に挑み行動しています。「持続可能な世界」を実現するために、今後さらなる具体的な取り組みを進めてまいります。

CO₂ゼロSTAY
昨年6月から自社サイト経由の予約に適用している、CO₂ゼロSTAYプランによるカーボン・オフセットプログラムは、宿泊で生じるCO₂排出量を算定、可視化し、その相当分を省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの拡大、森林保全活動に投資する仕組みです。2023年6月から2024年2月末までの排出量は約88t。その相当量の削減活動に投資しました。費用が料金に組み込まれたプラン販売ではなく、ホテルが全額費用負担する他にはない試みで、さらに2024年4月からは予約チャネルを限らず、すべての宿泊において自動的に適用します。お客さまは東京ステーションホテルに滞在されるだけで、地球温暖化対策に貢献することになります。

プラスチック蓋水平リサイクル
アトリウムのブッフェ朝食にて、個々盛りのメニューアイテムに使用されているプラスチック蓋を、個別に回収、同じプロダクトへ再生する水平リサイクルを実現しています。2022年10月から2024年2月末までに476kgの回収実績があり、再びプラスチック蓋として使用するためリサイクルしています。

廃自動車の窓ガラスでつくる食器「mado」グラスの採用
廃車となった車の窓ガラスを粉砕し回収したものを原料にし、琉球ガラスの職人の手によってガラス食器に生まれ変わった「mado」シリーズより、タンブラーを客室パウダールーム内に設置。2024年4月より150室すべてに順次差し替え予定。

省エネ・CO2 削減

CO₂ゼロSTAY
2024年4月(自社サイト経由の予約は2023/6より):宿泊時に生じる CO2 排出相当量をカーボン・オフセットし再生エネルギー、森林保護、省エネへ貢献。すべての予約チャネルに適用

CO₂ゼロMICE
2022年:イベントや会議で使用される、電気により生じる CO2 相当量を再生エネルギーに置き換えサステナブルなイベントを提案

BEMSの導入
2012年10月:日々のエネルギー使用量を見える化し、室内環境とエネルギー性能の最適化を図る

空調設備
2014年:空調機インバーター周波数を変更、空調機の発停を温度・湿度で自動管理、空調機外気ダンパー開度変更を実施することにより、電力消費量の削減

LEDによる省エネ化
2014年:照明管球の LED 化の推進とバックヤードでの間引きを実施。照明の 58%を LED へ更新済み。今後 2027 年度末までに全バックオフィス・宴会場・客室で採用し 100%を目指す。既存 LED 照明については設置 10 年を目安に、更にワット数を下げたものへ更新

CO2 削減
2014年:特定温室効果ガス排出実績は基準年度の 2013 年と比較し 2022 年は 15.2%の削減率で取り組みが進んでいる

プラスチック製品のごみ削減・廃棄物・節水対策

プラスチック製品のごみ削減
2022年7月:エコカード(リネン交換不要カード)、清掃中カードをプラスチック素材から端材木材素材に変更。端材の有効活用にも貢献
2022年10月:アトリウムでのブッフェ朝食にて個々盛メニューに使用されているプラスチック蓋を回収、同じプロダクトに再生する水平リサイクルの実現
2023年8月:客室内ごみ箱を可燃ごみとリサイクル用に分けて設置
2024年3月:もみ殻 35%配合の ECO マーク付き歯ブラシへ変更

環境にやさしい資材の採用

端材の活用
2025年12月:クリスマスチャリティーオーナメントの販売と森林保全団体の more trees へ全額寄付
2021年12月:家具の製造過程で出る端材を使用したコースターを制作。オークで活用
2024年4月:客室パウダールームの設置グラスをプラスチック製から廃自動車の窓ガラスで制作されたグラスへ変更


客室の歯ブラシを環境に配慮した製品に順次取り換えています

2022年4月の「プラスチック資源循環促進法」施行に対応し、ワンウェイプラスチック製品の「ヘアブラシ、くし、かみそり、シャワーキャップ、マドラー」とレストランやショップ等でテイクアウト商品などに付与するワンウェイプラスチック製品の「フォーク、スプーン、ナイフ」の計 8 品目について、すべて代替素材に変更または廃止いたしました。
歯ブラシについても、地球環境に配慮した植物由来の「バイオマス」を原料に使用した製品に順次取り換えを進めています。

客室の歯ブラシ(イメージ)


ベッドリネン交換不要意思カードを宮崎県産杉による木製へ切替え

ホテルメトロポリタン 川崎は、川崎SDGsゴールドパートナーに認証されており、サステナブルな活動の取り組みの一つとして、連泊でお泊りのお客さまには意思確認の上で2泊目以降のベッドリネン交換をせずに1泊目と同じリネンでのベッドメイクをしております。
お客さまの意思確認のツールとして利用してきたベッドリネン交換不要意思カードを、プラスチック製から木製に切替えます。
カードの木材は、川崎市が宮崎県と行政連携をしていること、宮崎県産杉は水にも強く腐りにくいという特徴があるため、長く使うにあたっての条件をクリアするとして採用に至りました。

ベッドリネン交換不要意思カード


プレゼンテーションメニュー用紙にバナナペーパーを採用

ホテルメトロポリタン 川崎「Terrace and Table」ではプレゼンテーションメニューの用紙にバナナペーパーを採用しております。アフリカザンビアで採れたオーガニックバナナの茎遷移と日本の和紙技術で造られたバナナペーパーで、フェアトレード製品です。
森を守り、生物多様性を守り、貧困を減らすなどサスティナブルな農業支援に役立っています。


「CO₂ゼロSTAY」全室に導入

東京ステーションホテルではご宿泊時に生じるCO₂排出を実質ゼロにする「CO₂ゼロSTAY」を、2023年6月1日より公式Webサイトからのご予約全室に適用いたします。カーボン・オフセット制度を利用して、ご宿泊で発生するCO₂の排出相当分を〈実質ゼロ〉に。
お客さまはご宿泊するだけで、森林保全活動や再生可能エネルギーの拡大にご協力いただくことができ、サステナブルなご宿泊が可能となります。

東京ステーションホテル 客室イメージ


アメニティステーションの導入

2017年よりJR東日本ホテルメッツ(日本ホテル(株)運営全ホテル)において「アメニティステーション」を導入しております。客室には最小限のアメニティを設置し、ロビーに設置した「アメニティステーション」からお客様にセルフサービス方式で必要なアメニティだけをピックアップして頂くことで、使い捨てプラステチックやごみの削減にご協力頂く取り組みです。
現在は、ホテルドリームゲート舞浜・ホテルドリームゲート舞浜アネックスも含めて27のホテルでアメニティステーションを導入しております。

アメニティステーション


客室バスアメニティにポンプ式詰替えボトルを採用

客室のバスアメニティについては、JR東日本ホテルメッツより順次ポンプ式詰替えボトルに変更しており、現在は東京ステーションホテルを除く全ての日本ホテル(株)運営ホテルで詰替えボトルを採用し、使い捨てプラスチックの削減に努めています。
また、メズム東京、オートグラフ コレクションではガラス製詰替えボトルを使用することにより、プラスチックの使用削減にも取り組んでいます。

  • メズム東京、オートグラフ コレクション ポンプボトル

  • JR東日本ホテルメッツ ポンプ式ボトル


使用済み石鹸をリサイクルして衛生環境向上へ貢献

東京ステーションホテルでは、客室の使用済石鹸を集めてリサイクルする「Clean the World®」のプログラムへ参画しています。再生された石鹸や衛生製品は、公衆衛生が原因で疾病を患った人々や、災害・紛争に見舞われた地域へ寄付され、衛生環境向上に役立てられます。また今まで廃棄するしかなかった石鹸を捨てずに再利用することで循環型社会を目指します。


プラスチック製ストローの使用中止、素材変更

日本ホテル(株)が運営する全てのホテルにおいて2020年3月までに、宴会場や直営レストランで使用していたプラスチック製ストロー(2018年度実績 約44万本)の紙製または生分解性プラスチック製ストローへの切替え、またはストローの使用を中止し、使い捨てプラスチックの削減に努めています。


直営ベーカリーショップのレジ袋をバイオマス30%レジ袋に切替え

ホテルメトロポリタンおよびホテルメトロポリタン エドモントの直営ベーカリーショップで使用していたプラスチック製レジ袋(2018年度使用実績 約7万5千枚)を2020年3月までにバイオマス30%の素材に切替えています。


製氷機用プラスチックカップを紙製カップに切替え

JR東日本ホテルメッツや東京ステーションホテルなどのホテルにおいて、宿泊のお客さまがご利用になる製氷機用のカップをプラスチック製から紙製に切替えることで、ワンウェイプラスチックの削減に努めています。



特定プラスチック使用製品8品目を代替素材に切替え、又は廃止

2022年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法」に則り、日本ホテル(株)で運営する全ホテルにおいて、特定プラスチック使用製品の内、「くし」の廃止及び「ヘアブラシ、かみそり、シャワーキャップ、マドラー、フォーク、スプーン、ナイフ」のバイオマスプラスチックへの変更を2022年3月までに実施しています。


食品廃棄物処理をメタン化リサイクルに切替え

宴会場や直営レストランのある7ホテルにおいて、食品廃棄物の処理をメタン化リサイクルに切り変えることでリサイクル率の向上に努めています。
食品リサイクル法定期報告書において、日本ホテル(株)の2016年度の食品廃棄物のリサイクル率は約47%でしたが、2021年度のリサイクル率は約98%に向上しました。


節水や水の再利用等の取り組み

ホテル新築時や既存ホテルの設備更新の際には、客室内の浴室シャワーヘッドやトイレに節水型を採用、レストラン厨房では節水コマや泡沫水栓を導入するなど、節水に取り組んでいます。
また、一部のホテルでは、レストランや宴会場の厨房排水や雨水を再生処理する中水設備を設置し使用することで年間約40t(2021年度実績)の水道水の使用削減に役立てています。

中水設備


BEMSの導入

BEMSとは、「ビル・エネルギー管理システム(Building Energy Management System)」の略称で、建物で消費されるエネルギーについて最適なエネルギー管理を目指すシステムです。
ICTを使ってエネルギー消費に関するデータの蓄積・分析を行い、快適なホテル環境を実現しながら効率的なエネルギー利用が可能となります。
日本ホテル(株)が運営する一部のホテルにおいてBEMSを導入しており、エネルギーの見える化により部門ごとに節電や省エネ対策を検討し、適切で効率的な設備の運転や設備改修を実施することでエネルギーの使用削減に活用しています。

BEMS


各種設備のインバータ化

インバータとは電圧・電流・周波数をコントロールする装置のことです。空調換気設備やポンプ類などについて、ホテル新築時や設備更新時にはインバータ搭載の設備を採用して機器運転の細かい制御を可能にすることでエネルギーの使用削減に努めています。

インバータ盤



LED化の推進

ホテル新築時や設備更新時には積極的にLED化を進めています。運営するホテル全体のLED化率は、2016年度の54%から2021年度には78%に増加し、5年間で新たに約59,000個のLED照明を導入致しました。


JR自営電力の採用

運営しているホテルの内17ホテルでCO2排出量が少なく環境負荷の低いJR自営電力(2021年度調整後排出係数0.284kg-CO2/kWh)を採用しています。
※参考:東京電力エナジーパートナー2021年度排出係数0.452kg-CO2/kWh


脱炭素社会実現への取り組み

JR東日本グループの「ゼロカーボン・チャレンジ2050」達成に向けグループ全体で取り組みを推進しており「毎年1%削減(原単位5年間平均)」「2050年度におけるCO2排出量『実質ゼロ』」を目標としています。


資源循環社会実現への取り組み

JR東日本グループの2030年度までの資源循環目標に向けて取り組みを進めています。 

【グループ目標】
■ワンウェイプラスチック削減とワンウェイプラスチック容器包装等を再生可能素材へ切替え
■廃棄物の削減とリサイクル率の向上